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ー騒ぎ疲れて眠ろう 人生は一度きり
くよくよしたって始まんない 念ずれば花開くよ

「ヨホホホホ!!いーいお天気です!!!ナミさん、今日もパンツ・・・」
「誰が見せるかあっっ!!!!」

バキイっと見事に蹴りはクリーンヒットし、骨だけの体は軽々と宙を飛んだ。
スカイブルーに燦然と輝く太陽が眩しい。
あいつまたやってるのか、と呆れたウソップが苦笑するのが視界の端にちらりと映った。

「ヨホホホホ!!手厳しいー!!!」
「全く・・・あんたは2年経っても変わらないんだから!!!そこに座れ!!!」

いつものようにナミの怒りをかい、ブルックは甲板の手摺りに凭れて正座をしてみた。

「ヨホホホ~♪」
「はい!!!」

ごんっと音を立ててアフロの上に分厚い板のようなものが乗せられた。

「痛っ!!骨身に染みます!!!骨だけに!!!!って・・・これ、なんですか?」

頭上に手をやり、堅い何かを掴みとる。

「本、ですか・・・?」

表紙を目にした途端、自分の目を疑った。
目はもうないので、序でに自分の正気も疑った。

「っつ・・・!!!」

ひゅっと乾いた音がした。
それが自分の骨しかない喉から漏れたのだと気付くのに
どれだけかかったことか。

「・・・あんたの、・・・あんたたちの船の、航海日誌よ」

手にあるものは、色褪せてところどころ破れていたけれど、間違いなく、あの船の日誌だった。
やっとのことで出した声が僅かに震える。

「・・・どうして、ここに」
「あの船に残ってたの」
「へ?」
「フランキーがあんたの船を修理するとき、船内を見せてもらったでしょ」

スリラーバークの戦いが終わった後、ブルックはサニー号に乗ることになり、同じく影を奪われていた海賊に嘗ての船を提供することになった。

その際、持っていくものはないかと、最後に船内を見回った。
結局ブルックが望んだのは、遺骨を埋葬することだけで、
何も持っていかなかったのだ。

頭の中にしまった、約束の唄があればいいと。

「あんたは置いていったけど、どうしても、気になったの。50年前の天候とか。島の様子とか・・・結構貴重なのよ」
「・・・ですが、もう殆どが読めなくなっていたのでは・・・」

深い霧の海は、記録していた日誌、地図といったものを全て滲ませ、ぼろぼろに風化させた。
仲間たちと作曲した楽譜でさえも、もはや判別不可能な紙屑と化した。

「・・・それだけ、宝箱の中に入ってた」
「え」

・・・宝箱?
そんなものが何処にあったのだろうかと思い返してみたが、霧の50年は記憶すら靄がかかっていた。

「大切なものだろうから、開けない方がよかったんだろうけど、でも、もしあんたにとって持っていった方がいいかもって思ったら、つい、その」

開けてしまったの。
罪悪感からか、ナミの声は囁くように小さい。

「勝手に開けて、勝手に持ってきてごめんなさい。でも中身はみてないわ」
「・・・そうだったんですか」

何もかも無くしたと思っていた。
しかし、まだこの手に残されたものがあったのかと
ブルックは感慨深かった。

「ありがとうございます、ナミさん」
「・・・怒らないの?」

骨の手で表紙をゆっくりとなぞる。
その仕草はとても優しかった。

「どうして怒ることがありますか?
この日誌は、ルンバー海賊団の結成時・・・つまり最初の一冊です。
記念すべき日誌が残されていて、私、本当に嬉しいです」

ナミはほっと息を吐き出す。

「そう。よかった。
でもそれ、やっぱり昔のものだから完全に保存されたわけじゃないと思うの」
「・・・そうですね」
「このままだと、この日誌が読めなくなるだろうから、あくまで提案よ」

すうっと息を吸い込む。

「・・・あんた、この日誌書き直さない?」
「・・・え」
「この日誌、大分古いものでしょう?
修復するったって、元の内容を知ってるのはあんただけ」
「・・・それは」
「・・・だから、あんたが書いたら?あんたたちの、航海日誌」
「・・・」
「ま、あんたの好きにすればいいんだけど・・・勿体無いじゃない」

   *   *

富・名声・力。
その全てを手に入れた、海賊王ゴール・D・ロジャー。
大航海時代を築いた彼が活躍した時代よりも、更に遡る時代にグランドラインに挑戦した、ある海賊団がありました。

海賊団の名前は、ルンバー海賊団。

海賊団の乗船条件はただ一つ。
音楽が好きであること。
彼らは颯爽とグランドラインへ乗り込み、そして・・・力及ばず全滅してしまいました。

私の名はブルック。

嘗てルンバー海賊団の船長代理を務め、最期を見届けた唯一の生き残りでございます。

いつか、私が消えた後にも彼らの足跡が残るように。
いつか、誰かが我らを思い出してくれるように・・・

「何書いてんだ、ブルック?」

声の主を振り返れば、大股でフォアマストにやってくるルフィがいた。
彼の影が少し長い。
もう少し経てば、空は夕日に染められるのだろう。
ブルックは書きかけのノートひょいっとを持ち上げた。

「・・・航海日誌ですよ」
「日誌?ナミがつけてるやつか」
「そうですね」
「なんでお前がつけてんだ?」

頭の上に大きな疑問符を乗せたルフィにブルックは穏やかに笑う。
その声は昔を懐かしむような響きがあった。

「・・・嘗ての仲間たちの航海日誌ですから」

途端にルフィの目が輝く。
がばっと体ごと乗り出した。

「ラブーンの仲間か!読ませろ!!」
「ヨホホ、まだ途中ですから」
「読むったら読む!!!」
「・・・あんた一冊もまともに読んだこと無いじゃない」

実力行使に出ようとしたルフィを止めたのは、呆れたように割り込んだ声。
航海日誌の修復を提案した本人だった。
ぶんっと音が鳴りそうな勢いで、ルフィは首だけ振り返る。

「ナミ!!!おれは本くらい読めるぞ!!」
「読めるんじゃなくって、あんたじゃ集中力が足りないのよ」
「何だと!」

ルフィが怒り出す前に、ナミは右手に持っていたものを渡した。

「はい、これ」

それは、いつもニュースクーが届け、
ナミやロビン、サンジたちが欠かさず読んでいる・・・

「ん?何だ?新聞か?」

そうよ、と返した彼女は訝しげに眉を上げた。

「最後まで読める?」
「読めるぞ!!!!」

挑発的な台詞に両手を上げて宣言したルフィは、ナミの持ってきた新聞をがしっと掴む。
そのまま何やら難しそうな顔で紙面を近づけた。
1秒後。

「・・・がああーーー!!!やめだ!!!」

ルフィにとってはつまらない紙の束に過ぎなかったらしく、
新聞を遠くへ放り投げる。

「あんた早すぎるわよ!!!」

ナミの突っ込みも何のその、
麦わらの船長は、ご機嫌な様子で音楽家を見上げた。

「ブルック!!唄!!!」
「はい?」

単語の羅列は、意味を取りかねる。
何か歌って欲しいのでしょうか、と聞き返す前に
本人が言葉を補ってくれた。

「唄にしよう!!そしたらおれも唄えるぞ!!!」
「え」

思わぬ提案に驚くブルックを余所に、ナミはうんうんと頷いた。

「そっか。航海日誌じゃなくって、航海楽曲か。ルフィにしてはいい考えね」
「なんだとお!」

憤慨する船長を無視し、ナミはひょろ長い仲間に振る。

「いいんじゃない?あんたらしくて」

ブルックは言われた言葉をゆっくりと反芻する。
唄。言葉だけでなく、音を乗せて伝えるもの。

「・・・ヨホホホホ!!分かりました!
では出来上がりましたら、聞いていただけますか?」

   *   *

ー独りぼっちにはなれないよ
目を閉じて想像してみたら 繋がるよ back to the roots

左に古ぼけた日誌を、右に白紙の五線譜を並べ、
ブルックは嘗て所属した海賊団を旗揚げから思い返す。

「泣く子も笑う」ルンバー海賊団にはいつも音楽が溢れていた。
目覚めの唄、上陸の唄、勝利の唄、嵐の唄、宝発見の唄、戦いの唄、宴の唄・・・。
音楽は日を追うごとに増えていく船員の数と共に
無限に広がっていった。

常に音楽と共にあった我らには、
航海日誌も音楽で表すのが成る程、相応しい。

「さて、大仕事です!粉骨砕身、作曲させていただきましょう♪」

   *   *

一方のナミは、上機嫌で甲板に降りる。
芝生に設けられた壇上で
ウソップはいつものように手頃な材料で開発をしていた。

「・・・ねえウソップ。音貝って・・・後どのくらいあったっけ」

すかっと乾いた音をならすだけの雲貝を観察し、やっぱり駄目か、とウソップは貝を戻す。
その隣に並ぶ音貝を数えた。

「音貝か?10個だな。ナミ、何かに使うのか?」
「・・・っえ?何のことかしら♪」

妙に浮かれているこの船の航海士がどれだけお金好きが知っている狙撃手は、
当然のことながら・・・彼女の目の輝きが分かってしまった。

「なんで目がベリーの形なんだよ・・・」
「それは、まあ、兎に角、2つ頂戴ね♪」

目の前の貝に伸ばされた手を、ウソップは超高速で叩いた。

「阿呆かあ!!!貴重だって言ってるだろ!!!!」

何しろ滅多にいけない空島特産。
青海では手に入らない貴重な貴重な品なのだ。

「大丈夫!有効活用するから!!!」
「悪巧みか!?」
「違うわよ!!儲け話よ!!!」
「何する気だあああああ!!!」

   *   *

無事に音貝を奪ってきたナミは、
船首にてバイオリン片手に作曲中のブルックを訪れた。

「ブルック。ちょっと相談があるんだけど」
「おや、ナミさん!!パンツ見せていただけ」

場面だけ冒頭に戻る。

「ヨホホホ!!!ナミさんの蹴りはいつもながら見事ですね!!!」
「あんたねー真面目に聞く気あんの?」
「あ、はいありますよ?なんでしょう?」

瞬時に起きあがった長身の骸骨に、ナミは思わずため息をつく。
この骨は小気味がいいくらい吹っ飛ぶ癖に、切り替えが早すぎる。要は懲りてないのだ。
ナミはずいっと詰め寄る。

「・・・分け前、2割でどう?」
「は?」
「私が5割で、音貝のコストが3割くらいいくと思うのよ。だからあんたが2割♪」

ヨホ?と小首を傾げるブルック。

「・・・一体何のお話でしょうか?」
「だから分け前」

すぱんと返すナミだったが、聞きたいのはそこではない。

「いえ、ですから、何の分け前でしょう?
音貝とか・・・そういえば、何故ナミさんと私の分け前だけなんですか?」
「だってあんたの唄だもの」
「ヨホ?」
「あんたが作った曲を、ソウルキングとして売りだそうって話よ。
スーパースターだったんでしょ?
なら売り込みも簡単だし、あんたの曲だから売れないわけないじゃない」
「え?売るって・・・ルンバー海賊団の唄を、ですか?」

漸く理解し始めた音楽家に、ナミは不敵な笑みを浮かべた。

「そうよ。折角ソウルキングが曲作ってんだから、勿体無いじゃない」

音楽家が、骨だけになった口をぼかーんと開けること数秒。

「・・・考えもしませんでした!!ヨホホホホ!!!!」
「じゃあいいわね♪」

   *   *

ーBe alright alright 胸張っていこう 次の高み目指そう

「よし、これで唄は確保できるとして・・・問題は、どうやって売るか、よね」

ナミはぶつぶつと呟きながら頭の中の想像に夢中になっていたため、背後の気配に全く気付かなかった。

「ナミ。何か考えごとかしら?」
「きゃあ!!!あ、ごめん、ロビン」

どっきーんと跳ね上がった鼓動は、船内でもう一人の女性船員を認め、すぐに静まった。
思わず胸に手をあてて深呼吸する。
部屋に入ってきた黒髪の頼れる女性は、ナミの向かい側にあるソファへと優雅に腰掛けた。

「ふふっ。随分熱中してたようね。何かあったのかしら?」
「そうなのよロビン!聞いてくれる?」

ナミは売り出す計画を全てロビンに打ち明けた。
聞き終えたロビンは、魅力的に微笑む。

「それなら、彼女に相談してみたら?」
「・・・彼女って?」

   *   *

「成る程。ブルックちゃんの唄を売り出そうってことね」

受話器から流れる声は、落ち着いた女性の声。

「そう。こっちで音貝に録音するから、この音貝から複製すれば、沢山作れると思うの」
「オッケー。なんとかしましょ。分け前は9割でどう?」
「9割!!?多いわよ!!」
「ふーん。でもブルックちゃん、今や世界的に有名になった麦わらの一味よ?
普通に売り出したら・・・販売ルートから居場所がばれて、すぐ捕まっちゃうわね」
「うっ」
「・・・ま、それは冗談よ。
はっちゃんのお友達だから、いいわよ。ただで」
「ええええ!?」
「はっちゃん、あんたたちに助けて貰ったって泣いてたから」
「で、でも・・・」
「そうねえ。代わりに・・・ブルックちゃんの新曲を最初に流せるのはうちの店だけにするってことでどう?」
「いいわよ!!じゃんっじゃん流して!!!」
「決まりね。私が指定するところに音貝を届けてもらえる?後はこっちでなんとかするから」
「何とかできるの?」
「知り合いにファンがいるのよ。
ブルックちゃんの唄が聞けるなら、喜んで協力するわ」

   *   *

ナミはガッツポーズを決めて電伝虫の受話器を置く。
その隣には白電伝虫がむすっと念波を出していた。
嫌な予感がしつつも、好奇心に耐えきれずウソップは思わず口を挟む。

「あーナミ。一体誰と喋ってたんだ?」
「シャボンディー諸島のシャッキーよ。今売り出しの打ち合わせしてたの」

シャッキーといえば、船のコーティング完了から仲間の集合まで、色々と世話してくれた、「ぼったくりBAR」の店主である。
彼女がビブルカードを持っていたから、こうして皆がまた集合できたのだ。

「シャッキーには世話になったよな。
・・・って本当にやるんかい!!」

しみじみと彼女の人となりを思いだしていたウソップは、漸く彼らの会話の内容に気付いた。

「あったりまえじゃない!!!
こんなチャンス滅多にないんだから!!!
上手くいったらあんたたちの食費に悩まされることなくなるのよ!!!」
「ほ、本当か!?幾ら食ってもいいのか!?」

じゅるっと思わず涎が出る。
何しろ麦わら一味の予算は、船長ルフィの食費の割合が極めて高く、他の経費を削減せざるを得ないときがあったのだ。

「・・・と、いってもサンジ君の許可がないと駄目だけど」

もし儲かったとしても、船に食料を乗せるには限度がある。
考えなしで消費していけば、困るのは自分たちだ。

「あーまあ、そうか。で、交渉は上手くいったのか?」
「うん。ブルックの唄を最初に流す権利をシャッキーの店に与えるってことで成立よ」
「流すったって・・・。曲が終わる度に押さないと流れんぞ?」

一曲が約5分だとして、店にかけ続けるならば
5分ごとに音貝のボタンを押す必要がある。
面倒なことに変わりはない。

「あー確かに不便ね」
「よっしゃあ!!このウソップ様に任せろ!!!」

どんっと拳で胸を叩くウソップ。

「え?」
「おれが何回か自動でボタンを押す開発をしてやろう!!」
「自動で!?できるの!?」
「おお!!要は、一定時間すぎたら、ボタンを押すような仕組みにすりゃあいいんだ。
ねじ巻き式で、時間を調整すりゃあいける!」

テンションのあがったウソップの背後に、
もう一人の匠が現れた。

「ちょっと待ておめえら。このスーパーなおれ様を忘れてないか?」
「お。フランキー。丁度よかったぜ!」
「話は聞こえてたぜ。音貝を自動で流し続ける機械か。
・・・目の付けどころは悪くねえが、ねじ巻き式はつれえな。コーラエンジン搭載しようぜ。
それから、拡声器もつけりゃあいい」

次々と提示される改良案に、ウソップのテンションが更に上がっていく。

「そうか!音が拡大されるなら、店にはもってこいだな!!!」

勝手に盛り上がる二人。
物作りに並々ならぬ拘りを持つ彼らに任せておけば、
きっと自動再生機器などわけないのだろう。

「・・・まあ、好きにして」

   *   *

ーBe alright alright
自由よりも もっと自由を目指そう

「いや~本当に売り出すことになるとは思いませんでしたヨホホホホ!!!」

目下ブルックは最初の曲、結成の唄を作曲中である。
出来上がり次第まずは仲間たちに聞いてもらい、
ナミが録音した音貝はシャッキーに届けられる手筈になっている。
途中の唄は、どの冒険を元にするのかさえ構想中だが。

「・・・この組曲の最後はビンクスの酒、ですね」

こつん、と骨だけの頭を叩けば、
貝の転がる音が答えてくれる。

ルンバー海賊団、一世一代の大合唱。

彼らが奏でた最期の音楽が大切に残されている。
この音をそのまま録音する気はないが、
最期の曲は、あの曲しかないとブルックは決めていた。

しかし。

「は?何言ってんだお前」
「分からないじゃない」
「そうだぜ!これからだこれから!!」

ルフィ、ナミ、ウソップといった
この売り出しに大いに関わった仲間には
どうやら別の意見があるらしい。

「ヨホ?何の話でしょう?」

何を指しているのか分からない。
しかし、残りの仲間たちには分かったらしい。

「冒険の唄がどんどん増えるんだよな!!!」
「あったりめえよ。麦わら一味にいるんだからよ!」

チョッパーはきらきらと目を輝かせ、
フランキーは力強く頷く。

「え」
「第一部がルンバー海賊団、第二部がうちか。長編大作だな」
「なげえな。終わるのか?」

サンジが大雑把に全体を指摘すれば、ゾロは率直な感想を口にする。

「え?ええ???」

まだ何のことか分かっていないブルックに、
ロビンが微笑む。

「ふふ。ルンバー海賊団の旅は終わっても、貴方の旅はまだ続いているんじゃないかしら?」
「・・・!!!」

思ってもみない指摘に、ブルックの体に衝撃が走った。
背筋を駆け抜ける、雷のように。

「そうだぞブルック!!!おれたちの旅は、まだまだ続くんだ!!!」

年若い船長が叫ぶ。
彼の瞳は、いつも次の冒険に向けられている。
過去ではなく、未来へと。

「・・・私、の」
「そうそう。あんた、なーに自己完結してんのよ。
あんたがいる限り、曲は終わらないんだから。
でないと商売にならないわ!!!」
「金儲けかよ!!!!」

ナミの主張に、ウソップが全力で突っ込みを入れる。

「おれ、ブルックの唄、楽しみにしてるぞ!!」
「おれもだーーー!!!早く聞かせろ!!」

時が止まっていたかのように静止していた音楽家は、やがて陽気に笑いだす。

「ヨホホホホ!!!!分かりました!!!
ルンバー海賊団も、麦わらの皆さんも、
必ず唄にしてみせましょう!!!」
「おめえも、だろ」
「あ。そうでした!」

ー今日も生きていこう
君と Sign our name

fin.

挿入歌 Sign our name : 田村直美