72.賭け

※リーブさんとレギオン+部下の会話のみ。

「・・・レギオン」
「なんですかー」
「おかしいと思いませんか?」
「何がです?」
「この2日間で、何故10回も部下に怒られているんでしょう・・・」
「ぶっ!・・・で。何で怒られてるか分かってます?」
「それが・・・
『顔色が悪いです!ちゃんと休んでいるんですか!?』
『また昼食抜いたんですか!!!』
『あれほど朝は抜かないって言ってましたよね!?』
『さっさと休んでください』
・・・って・・・」
「心当たりあるんじゃないんですか」
「そ、それは・・・ですが、おかしいでしょう!!」
「何がです?部下に怒られたことですか?」
「そうです!!!彼らの方が前線にでる分、余程激務ですよ!!彼らの体調を気にするところでしょう!?」
「・・・あー。局長・・・。またずれたところで怒ってますよね」
「何処がですか!!!」
「んー。じゃあ局長。俺と賭けしません?」
「・・・は?賭け、ですか?」
「そ。もし同じことをあんたが言われたときに
あんたが今怒った点を相手に伝える。そのときの部下の反応を予想しません?予想が当たった方の勝ち。シンプルでいいと思いますけど」
「何を賭けるんですか」
「そうですねー。あ、俺が勝ったら、一つだけ俺のいうこと聞いてもらえます?」
「いいでしょう。私が勝ったら?」
「んーあんたの命令をきくのは普通なんで
適当に決めてください」
「では、レギオンのファンクラブ設立ですね」
「うげっ!!!」
「いいですね?」
「・・・。分かりましたよー。で?局長はどうなると思います?」
「え?」
「だから、もしもあんたがさっき怒ったことを部下に伝えた場合の、部下の反応」
「・・・?反省、してくれるんじゃないですか?」
「了解っと。あんたの予想は、部下が反省する。ですね?」
「ええ、まあ・・・」
「んじゃ、俺の予想は・・・」

「・・・は?」

   *   *

「局長!!!まーた寝てないんですね!!!何やっているんですかっ!!!」
「お。怒られたー」
「・・・いいですか。何故私を怒るのですか!
一番に気にするべきは貴方自身の体調でしょう!?」
「・・・え?」
「・・・いいですね!」

「局長・・・。あ、ありがとうございます・・・!!!」

「・・・え?」

「俺、局長に心配していただけるなんて
嬉しくて・・!!!」
「あ、あの?」
「でも、やっぱり局長の方が心配です!ちゃんと休んでください!!!」
「え、あの・・・」
「失礼しました!!!」

「・・・」

「俺のいった通りでしたよねー。
俺の予想、部下に感謝される、そのまんまですよー」
「・・・な、何故・・・」
「いやーこれで分かってないんだから一生わかんないんでしょうね」
「ちょ、ちょっとレギオン・・・」
「てなわけで、俺の大勝利!!!」

「・・・。分かりました。それで、貴方の望みは何ですか?」

「今部下が言ってたこと」
「・・・は?」
「つーまーりー。この2日間、部下に怒られ続けるほどあんたが無茶してるってことですよ。てなわけで、とっとと休んでください。半休決定ー」
「え・・・えええ!?ちょ、ちょっと」
「俺の勝ち、でしたよね?」
「うっ・・・。し、仕方ありません・・・」
「んじゃ、序でにシャルア統括召喚ー」

「ええええええ!???」

fin.

こんな天然な会話をよくやっているに違いない。