オトモダチ大作戦!

<注意事項>

科学者ハンター設定、G級ハンター後。
モンハンワールドの、ストーリーもろネタバレです!HR 14以下で、ネタバレしたくない人は回れ右!!!。
※検索ワードで間違ってきちゃった方、オトモダチ攻略したい方だけどうぞ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ある日のクエスト帰り。

調査拠点に戻ったあたしは、生態研究所のじいさんに成果を報告していた。じいさんはいつも通り本の山を背景に、積み上がった本の上にちょんと鎮座して生息している。彼がここから離れたところを見たことがない。いつ食事をしているのかさっぱり分からない御仁だ。

その生態研究所から離れようとして、同じく本の積み上がったテーブル前の小さな人影に気がついた。テーブルほどの背丈しかない、旅装束をした老人だ。

「そういえば・・・」
「なんや?」
「この老人と暫く話していないな。よし、話を聞いてみよう」

彼は、老齢の獣人族学者であった。
長い間テトルーと呼ばれる、各地に存在する獣人族を研究してきたという。だが。

「この足のため、素早い彼らに追いつけないのです。お願いです。彼らの研究を手伝っていただけないでしょうか・・・!」

そういえば、この拠点に来たときから同じ依頼を受けていたはずだったが。

「・・・すっかり忘れていたな」
「そうやな」

ケットと顔を見合わせてしまった。ついつい緊急の任務クエストや素材集めに夢中になっていたためだ。あたしはふむと考え込む。

「丁度今なら、持ってる任務クエストもない、作りたい防具や武器もない。よし、テトルーの研究とやらを進めようか!」
「ありがとうございます・・・!オトモアイルーならばテトルーと会話が出来ます。また、彼らは警戒心が強いので、大人数を避けオトモだけをつれていくことをお勧め致します」
「分かった。そうしよう」

*   *

1.古代樹の森

あたしらは早速古代樹の森へ探索に出かけた。出発点のキャンプであたしは立ち止る。

「だがな・・・」
「どうしたんやシャルアはん」
「あたしは前からテトルーの痕跡だけは集めていたんだ」
「そういや熱心に集め取ったな」
「その割にはこう、他のモンスターみたいな誘導がないんだ」
「んー他のモンスターやったら、足跡やら十分な量見つけ次第、勝手に導蟲が光って誘導してくれとったな」

導蟲。
各ハンターに支給されている特殊な蟲だ。彼らはモンスターの痕跡や貴重なアイテムなどをその嗅覚で見つけて、群がることで教えてくれる光る道標である。遠く離れたモンスターの居場所ですら、その道筋を教えてくれる。

「だろう?なのに、テトルーだけは何の誘導もない。調査ポイントがたまるだけなんだ」
「それだけ見つけにくいんちゃう?まあこうなったら自力で探すしかあらへん」
「むう・・・」

気軽に引き受けた依頼だが、想定以上の難易度にあたしは唸った。対するケット・シーの態度は変わらず飄々としている。暢気な奴だ。

「取りあえず地図開いてみいな。見つけにくいっちゅーことはかなり奥地におるんちゃう?当たりだけでもつけといたらええやんか」
「そうだな。ええと地図地図・・・」

地図を開く。
この地図は鉱石やハチミツなど、有意義なアイテムなどの場所を自動的に記録してくれる。序でにギルドカードを交換したハンターのアイルーも、「ふらっとアイルー」として表示される。見つければ暫く仲間として一緒についてきてくれるのだ。

「よかったやん。今回もふらっとアイルーがきてくれとるな」
「そうだな。だが妙に奥地にいるな」
「え?いつもどおりの場所におるやん」
「ん?だがこっちに・・・」

あたしらは顔を見合わせて、そして気付いた。

「んん?そういやアイルー表示が2つもでとるな。カーソルあててみいな。いつもの場所におるアイルーは・・・『ふらっとアイルー』。つまり、いつもの仲間やな。で、奥地のやつは」
「・・・『テトルー???』・・・。なっ!?テ、テトルーだと!!!!???」
「なんや既に導蟲が見つけとったんやな」
「知らせろ!!!あたしの苦労は何だったんだ!!!」

だん、と地面に八つ当たりするあたしをケット・シーが適当に宥める。

「まあまあ。いくで、シャルアはん!」
「くっそうさっさと捕まえてやる!!!」
「捕まえるんやなくてオトモダチにするんちゃうんか・・・ってもう行ってもうた」

地図の示す先、古代樹の枝の上。果たしてテトルーはいた。のだが。
こちらをみるなり脱兎のごとく逃げ出した。

「は、速すぎるぞ!?」
「こんだけ速かったら確かにあのじいさんやと追いつけへんやろなあ」
「暢気にいってないで、行くぞ、ケット!!!」

そうして細い木の枝を駆け抜け、蔓でターザンのように飛び移り、キャンプを通り抜け、漸くあたしはやつの根城を発見した。木の上に作られた奴の秘密基地といったところか。
あたしは膝に手を当てつつ、宣言した。

「はあはあ、も、もう逃がさん、はあはあ、ぞ・・・!!!ごほっ」
「シャルアはん、息切れまくっとるで」
「仕方、ない、だろうが・・・!!!」

追いかけていた対象、小さなウサギのように耳の長いテトルーはきっとこちらを睨んだ。
彼らは『森の虫かご族』というらしい。

「ここまで見つかったら仕方ない!怪しい奴め、何の用だ?」
「あー。実は、オトモダチになってほしいんや」
「何?」
「ここらの調査は、広いし危険なモンスターもおおいやろ?手伝ってほしいんや」
「なんだ。そんなことなら、いいぞ。オトモダチになってやろう。そうだな、これもやろう!」

オトモ道具:あしどめの虫かご を手に入れた!

「成る程・・・。お前のオトモ道具はこうやって貰えるものだったのか。道理で工房に全く売っていないはずだな」
「ともあれまずは森の虫かご族をゲットや!」
「ああ!!」

 

2.大蟻塚の荒れ地

調子に乗ったあたしは、次に大蟻塚の荒れ地にやってきた。

「こっちは余りテトルーの痕跡を探してなかったから、痕跡集めからだな」
「んーでもこの壁にあるテトルーの落書きで十分みたいやで?」
「む。よし、地図を開こう」

地図を二人で覗き込むと。思った通り、アイルーの表示があった。

「やっぱりいるな。行くか」

難なく発見した。北のキャンプ近くにいた彼は、『荒野のまもり族』らしい。

「怪しい奴め。何だお前達は?」
「あー。別に戦おうとかやないんや。オトモダチになってほしいんや。もし困りごとがあるんやったら、お手伝いするで?」

彼の顔色がぱっと晴れた。

「手伝ってくれるのか!それは有り難い。実は他3匹とここで待ち合わせをしていたのだが、彼らはボルボロスの妨害に遭って戻れなくなったらしい。彼らを連れてきて貰えないか」
「そのくらい、朝飯前や!」
「ただ・・・、お前達だと逃げられるかもしれないな」
「だったら捕獲用ネットで捕まえてやる」
「え。捕獲ネットやなんて、んな乱暴な」
「いや、それで頼む」
「ええんかいな」

漫才のような遣り取りの後、この辺りにいる筈だと荒野の守り族が地図にマーキングをしてくれた。
一匹目、台地の上にちょこんと立っていた彼はこれまたすぐ見つかったのだが。

「くっそう、結局追いかけっこか!」
「逃げられとるしな」
「ゆっくり見つからんように近づいて、ほれ今や!!!」

やはり逃げ足の速い奴らに近づいて捕まえるのはかなりの労力がいった。あたしがばてる。
またしてもぜーぜーいいながらも3匹をゲット、最初のテトルーがいた集合場所とやらに戻ってきた。

「ありがとう!お前達のお陰で仲間が戻ってきた!約束通りオトモダチになろう!そしてこれをやろう!」

オトモ道具:まもりの大盾 を手に入れた!

「はあはあ、3匹の、追いかけっこは、はあはあ、きつかったな・・・」
「体力勝負や」

 

3.珊瑚礁の台地

またしても追いかけっこを覚悟して、あたし珊瑚礁の台地にやってきた。
だが、ここは森や荒れ地とは勝手が違った。何せ。

「ここなんだがな。結構狩りで訪れている割には、一度もテトルーの痕跡を見つけたことがないんだ」
「んー。取りあえず奥地いってみよか。丁度なんや『!』があるさかい、調査の人がおるんちゃう?」
「話でも聞いてくるか」

!表示。
地図上にあるときは、調査の誰かがいることが多い。関係ないかもしれないが、テトルーの情報があるかもしれない。行ってみる価値はありそうだった。
そうして地点に向かう道中で。

「・・・シャルアはん」
「・・・ああ、分かっている」

台地の底に飛び降りた途端。

「いきなり会ってもうたがな」
「ああ。しかも奴ら、何故シャムオス(小型モンスター)に乗っているんだ・・・!?」
「とにかく話してみるで・・・あかんわ。『かかってこい!』なんてゆわれたわ」
「ええい!取りあえず奴らのシャムオスを倒すぞ!」
「はいな!」

シャムオスごときであたしらに敵う筈もなく。5匹くらいシャムオスを討伐したところ、彼らは何か叫んで姿を消した。

「『覚えてろ!ここに来い!』やと」
「喧嘩売られたわけか。上等だ、行ってやる!」
「オトモダチになりにきたんちゃうんかいな?」
「行くぞ!」
「へーい」

言われた場所、一際大きい珊瑚の高台に辿り着けば、彼らは『台地のかなで族』と名乗った。

「お前達は何だ!どうして我らの邪魔をする!」
「邪魔をしたかったわけやないんや。調査を手伝うオトモダチになってほしいんや」
「そ、そうか。すまない、戦闘用の笛を吹いていたので気が大きくなっていた。ツィツィヤック2匹を倒したかったのだが・・・」
「それやったら、ボクらが倒してくるで!」
「本当か!よし、我らも援護するから頼んだぞ!」
「任せとき!!」

あたしはにやりと笑って、とある武器を取り出した。
テオ=オルフェス。狩猟笛の一つだ。

「ふっ。こういうときのためにテオの狩猟笛があったわけだな!!!」
「ツィツィヤックは頭部の器官から閃光を出して敵の目眩を誘うモンスターやさかいな。テオの音色、『全状態異常防止』はある意味チートやで」

ツィツィヤックのクエストを受領し、只管全状態異常防止を発動させて殴りまくって、呆気なく勝利。
5分くらいしかかからなかったんじゃないか?
あたしはびしいっと笛を掲げた。

「ふっ。狩猟笛、最強!!!」
「あんさん前は大剣最強、ゆーとったやん。この前はヘヴィボウガンでもゆっとったな」
「いいじゃないか。おっと、テトルーに報告しないとな」

高台に戻ってみれば、台地のかなで族が嬉しそうに頭を下げてくれた。

「ありがとう!オトモダチとして手伝う!そしてこれが親愛の証だ!」

オトモ道具:はげましの楽器 を手に入れた!!!

「よっしゃああ、3つ目!!!」
「順調やなあ」

 

4.瘴気の谷

ここまで来たからには、全フィールドでテトルーをゲットしないと気が済まなくなったあたしは、そのまま瘴気の谷に乗り込んだ。

「ここもまたノーヒントってわけだな」
「奥地行ってみよかー・・・」

瘴気の谷、とはよくいったもので、階層を下るほどに瘴気が濃くなり、体力を奪われる。上の階層は瘴気はなくとも何らかの生物の骨が散乱しており、長居したい場所ではなかった。それでも我慢して探索しているが。

「くっ。こんなにぶらついても現れないとは・・・!!」
「残りはこの肉の塊んとこか」
「肉はいらんが・・・」

気色悪い光景にほとほと嫌気がさしていたあたしに、ケット・シーが鋭く叫んだ。

「っ、シャルアはん!」
「なんだ」
「テトルーの匂いがするで!」
「本当か!!」

一気に生気を取り戻したあたしは、ケット・シーの指示通りに先へ進むと。

「いた!!!ってやっぱり逃げるのか!!!」
「追っかけるで!!!」

彼は走る。骨のアーチを抜け、瘴気の合間を跳び、底の怪しい泡の吹き出す蒼い水がたまる最下層まで。

「待てーーーー!!!」
「そんな大声出しはったら・・・あーあ。行ってもた」

奴は、小さな隙間を抜けて骨の山に向かってしまった。あたしでは入れないようだ。

「くっ。この先は、私では行けないか!」
「ボクも無理そうやけど・・・なんや様子がおかしいで?ちょっと隠れてみよか」
「あ、ああ・・・」

骨の山を諦め、手前の暗がりにしゃがみこむ。
テトルーがちらっと視線を落として、両手でお腹を押さえる。序でにぐうう、と腹の虫が鳴っていた。

「・・・お腹空いとるみたいやな」
「ここらじゃまともな食料が少なそうだな」
「んー。べたやけど、餌で釣ってみよか」
「餌?なんだ?」
「生肉でどうや?」
「よし、それなら持っているぞ!」

こそっと生肉を置き、また隠れると。
テトルーがこちらをみて、生肉を発見。何やら笛を取り出した。

「なんや仲間をよんどるで」
「どっから沸いて出たんだ・・・」

気づいたら4匹のテトルーが生肉を囲んで踊っている。よっぽど嬉しいのだろうか。
頃合いをみて、あたしらはテトルーに近づいた。

「あーちょっとええやろか」
「なんだお前ら!あやしいな!この食料はわたさんぞ!」

生肉を必死に守ろうとする彼らは『谷のぶんどり族』と言った。

「それはええんやけどな。随分お腹空かせとったみたいやな」
「うう、そのとおり。我らはここのテトルーだが、食料が乏しくいつも腹を空かせて・・・。はっ!?もしやこの生肉はそなたが?」
「そうや。困ったときはおたがいさまや!」
「そうか!ありがたい。我らは何をすればいい?」
「そーんな堅くならんでも。オトモダチになってほしいんや」
「オトモダチ。ああ、この恩は返す。調査をするときは力になろう!そしてこれをやろう!」

オトモ道具:ぶんどり刀 を手に入れた!

「ありがとう!!!」
「生肉をくうのか、奴らは・・・」

草食ではなかったのか、と密かに驚いた。

 

5.龍結晶の地

「ついに、ラストだな」
「そやな」

ばばーんとやってきたのは最後のフィールド。龍結晶の地。

「同じくノーヒントだから、奥地からか・・・。ん?何だ、もうテトルーの印が出ているぞ」
「ほんまや。行ってみるで」
「ああ」

ちょっとした高台の上に、3匹のテトルーが暢気に待っていてくれた。早速ケット・シーが交渉に入る。ものの一分と経たず。

「森の虫かご族が仲間になったで!」
「速かったな。よし、終了だ!」

意気揚々と探索を終了しようとしたが。

「ちょ、ちょっと待った!!」
「なんだ?」
「森の虫かご族は、古代樹の森からここに出張してくれたんや!」
「それで?」
「つまり、龍結晶の地のテトルーやない!!!」
「何!?つまり、また探すしかないか!」
「そうや」

がっくりと肩を落とす。

手伝ってくれる森の虫かご族とケット・シーを連れて、あたしは頑張って歩き倒した。だが、探索一日経過しても、何処にも痕跡すら見つからなかった。

「ど、どういうことだ、本気で全く出会わんぞ!?」
「ふらふらやー。一旦戻ったらどうや?あのじいさんに話聞いてみるとか」
「そうだな。専門家に相談するか・・・」

あたしらは取りあえず調査拠点に戻ることにした。
話を聞いた老齢の獣人族学者は思案顔で頷く。

「そうですか・・・。それはガジャプーが妨害している可能性がありますね」
「何だと!!!」
「あー出会われへんのは、妨害のせいやったんか」
「ガジャプーを説得できれば、テトルーにも会えるでしょう。ただテトルーとガジャプーでは言語が異なるため、言語解析が必要になります。申し訳ありませんが、各地から10個のガジャプーの痕跡を集めてもらえませんか?」
「分かった」
「これで進みそうやな」
「ああ!」

あたしは龍結晶の地や古代樹の森、大蟻塚の荒れ地を巡って何とか10個の痕跡を集めた。それを獣人族学者に報告すれば、彼は早速解析してくれた。実に仕事が早い。

「素晴らしい!これでガジャプーの言語が解析出来ました。それによると、彼らは毎夜、龍結晶の地で宴会を開いているそうです。そこでボスと話が出来れば・・・!私も連れて行ってください!」
「勿論だ!あんたがいないと説得できないからな!」

龍結晶の地、夜。
獣人族学者を連れて、あたしらはガジャプーの拠点を見つけた。焚火を囲んで踊りまくっているらしい。

「で。奴らの根城がここか」
「はい。彼らを傷つけずにボスに会ってほしいのです」
「敵対反応されずに行くしかないか・・・」
「彼らが踊っている間にすり抜けてボスを探してください」

途中、見張りらしきガジャプーを振り切って戦闘せずに来たものの。

「で。あの穴の奥にボスがいるわけか」
「そやな」
「で。その前の二人のガチャプーなんだが・・・どうやっても敵対反応されるぞ!?」
「茂みに隠れても、どっちかはこっち見とるし」
「くっそ。夜が明けたら、また半日待つしかなくなるぞ・・・!」

歯ぎしりするあたしを余所に、ケット・シーが何かに気付いた。

「・・・そういやシャルアはん」
「何だ?」
「やつらが敵対反応せえへんかったらええんやな?」
「そうだ、だが踊っている間といっても二人のタイミングが難しすぎる・・・!」
「いっそ隠れながらいったらええんちゃう?」
「隠れながら?茂みはここで途切れている、隠れながらなんて・・・!?そうか!!」
「そうや、隠れ身の装衣、っちゅー特殊装備や!」

『隠れ身の装衣』。
一定時間モンスターの視界から身を隠せる特殊な装備である。
攻撃を行うか、ダメージを負うとばれてしまうが、何もしなければ奴らに見つかることがない。

早速隠れ身の装衣を纏ったあたしらは、彼らの間をすり抜け無事に穴の中へ侵入できた。丸い部屋の中心に、一際豪奢な仮面をつけたガジャプーが座っていた。

彼はこちらをみて叫んだ。

「踊りに夢中でここまで来たのに気づかなかった!なんだお前達は!」
「これは初めまして。我々は貴方の踊りに感嘆した者たちです」

警戒心をあらわにするガジャプーへと獣人族学者が丁寧に頭を下げる。
あたしは首を傾げた。

「・・・そうだったか?」
「しっ!シャルアはん、黙っとき!」

あたしらがこそこそ話している間に、ガジャプーのボスらしきものと学者の会話は続いていた。

「なんと・・・!我らの踊りの価値が分かるのか。ふむ」
「彼らはそれを教えてほしい、といっています」
「頑張って覚えるさかい、色々教えてほしいんや」

すかさずケットが援護に入る。こいつの柔軟性には頭が下がる。
ふん、とガジャプーの長は偉そうに言った。

「弟子にしてやってもいいぞ。ああ、だがお前達は弱そうだな。これを持って行け」

オトモ道具:ガジャプーの壺爆弾 を手に入れた!

「ボスとしてお前達を援護するのは当然だ!」
「・・・ん?こいつは、もしかして」
「ええ!なんとガジャプーたちがオトモダチになってくれたようです」

妨害をやめるように説得に来たはずが、なんと彼らをオトモダチに出来たらしい。

*   *

和解?に成功したあたしらは、一夜明けて調査拠点に戻ってきた。
獣人族学者はまぶしそうにあたしらを見上げた。

「おお、貴方という方は、ガジャブーまでオトモダチにしてしまい・・・とんでもないお方ですね」
「いや、あんたの言語解析がなかったらできなかった。感謝する」
「いえいえ。私の働きなど些細なこと。彼らもテトルーと同様、フィールドで出会えればオトモしてくれるはずです。しっかり交流を深めてください。私も負けておれません・・・!」

ぐっと拳を握り、誓いを新たにする獣人族学者。
足の速さは兎も角、彼らに対する情熱だけは誰にも負けないのだろうなとあたしは笑う。
それでこそ学者、研究人たるものだ。

「それと、これは協力してくれた貴方へのお返しですぞ!私が任務や狩りについて行くことはできませんが代わりにこれを役立ててください」
「ありがとう」

受け取ったものは銀の竜人手形だった。錬金するときに素材と交換してくれる貴重なチケットだ。
ケット・シーがデフォルメの糸目で軽やかに笑った。

「・・・これで全エリアのオトモダチをゲットしたわけやな」
「真逆最後がテトルーでなくてガジャプーとはな・・・!驚きだ」
「ともあれ、お疲れさん、シャルアはん!」
「ああ、ケットもありがとう。助かった!」

fin.

後書き。
攻略サイト等見ずに自力で全オトモダチをゲットするのに一日かかりました(笑)。
ガジャプーがオトモダチになるとは、吃驚仰天。